チョレギサラダの考察。

韓国料理に関する質問をよくメールで頂きます。
その中でも比較的頻繁に来るのが、

「チョレギサラダのチョレギとは何ですか?」

という質問です。

確かにこれは、難しい問題なんですよね。
僕も流行し始めの頃に、ずいぶんと悩みました。
韓国語っぽいわりに、該当しそうな韓国語がないし、
韓国人に聞いても、まずその意味を知りません。
よく耳にするわりに意味をつかめない謎の言葉です。

結論から言うと「コッチョリ」の慶尚道方言で、
現地の発音では「チェレギ」と呼ばれます。

「コッチョリ」とは浅漬けにしたキムチのことで、
発酵期間をおかず、漬けてすぐに食べるのが特徴です。
野菜に味付けをして和えるだけなので、
見方によってはサラダとも言えるでしょう。
サンチュのコッチョリなどは、見た目もサラダそのものです。

チョレギの意味が混乱しているのは、
日本にやってきた当初の説明不足が原因だと思われます。
僕の記憶によれば、チョレギを有名にしたのはエバラのCM。
チョレギドレッシングなるものを発売し、
大々的にチョレギの名前を日本に広めました。

このときのホームページでの説明が、

「チョレギとは『ちぎった生野菜のサラダ』を意味します」

というものでした。
この説明で「チョレギ=ちぎる」という認識が広まり、
ネット上でも、そのように説明されているケースが多いです。
でも、韓国語の中にそんな言葉はないんですよね。
韓国語が堪能な日本人ほど、チョレギ問題に悩む様子。
結果として「チョレギって何?」というメールに至ります。

メルマガでも、うーんと昔にこの話を書いたのですが、
振り返ってみると、もう2001年末のことですね。
まだ文章も拙い頃ですが、当時のドタバタがよく書かれています。
興味のある方はご参考ください。

コリアうめーや!!第18号 チョレギに関する緊急論文
https://www.kansyoku-life.com/2000/02/1842.html

 

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